Rock Legends
Episode 18

アメリカン・プログレ・ハード

ボストン、REOスピードワゴン、スティクス

メタルハード

ロックの歴史を辿るドキュメンタリー・シリーズ番組。今回は「ボストン」「REOスピードワゴン」「スティクス」等のアメリカン・プログレ・ハードを特集。

プログレッシブ・ロック(英: Progressive rock)は、1960年代後半のイギリスに登場したロックのジャンルの1つ。進歩的、革新的なロックを意味する。世界ではプログ・ロック(progまたはprog rock)、日本での一般的な略称は「プログレ」。代表的なグループには、ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、イエス[1]などがある。

概要[編集]

プログレッシブ・ロックは、実験的・革新的なロックとして、それまでのシングル中心のロックから、より進歩的なアルバム志向のロックを目指した。1960年代後半に誕生し、全盛期は1970年代前半である。当初の進歩的・前衛的なロック志向から、一部のクラシック音楽寄りな音楽性が、復古的で古色蒼然としていると見られ、1970年代半ばから後半にかけて衰退した[2]とされている。ピーター・バラカンはプログレッシブ・ロックの全盛期が短かかったことを指摘している。後年、マリリオンアネクドテン[3]などの登場により、復活してきている。

プログレッシブ・ロックとは進歩的ロック、クラシック的ロック、アート・ロック、前衛ロック、実験的ロックなどの概念を包括したジャンルである。プログレッシブ・ロック・バンドはロックに、クラシックジャズフォーク、地域音楽などを融合させた。

アート・ロック[4]や「ニュー・ロック」、あるいは「シンフォニック・ロック」と呼ばれる場合もあるが、それぞれ微妙な差異を持ち、それらをプログレッシブ・ロックの一派に含めることもある。また、イギリス以外のイタリアフランスオランダドイツ、北欧にも、有力なバンドが存在し、ユーロロックとも呼ばれた[5]

詳細:歴史・定義[編集]

現在"progressive rock"は英語でも普通に使われている言葉である。省略形は"prog-rock"。

日本におけるこの音楽用語の初出に関する一つの説として、1970年に発売されたピンク・フロイドの『原子心母/Atom Heart Mother』の日本盤のタスキに、「ピンク・フロイドの道はプログレッシヴ・ロックの道なり!」 (東芝EMIの石坂敬一が発案[6])というコピーが掲げられたのが初であるという説が有力とされる[7]

「プログレッシブ」とは、「進歩的」「先進的」「前衛的」というような意味だが、プログレッシブ・ロック・バンドという場合、そのアルバムや楽曲などには次のような特徴がある。

上記の特徴は、ピンク・フロイド[11]キング・クリムゾン[12]イエス[13]エマーソン・レイク・アンド・パーマー[14]ジェネシス[15]などのバンドに見られる。ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、イエスなどのプログレッシブ・ロック・バンドのメンバーは、イギリスの中流階級出身者が多かった。ピンク・フロイド以前の1967年ごろには、すでにムーディー・ブルース、プロコル・ハルム、ナイスらの一部の曲に、プログレッシブな曲調が見られた[16]フランク・ザッパらは、その音楽は十分に先進的、前衛的ながら、上記条件にあまり該当しないためにプログレッシブ・ロックにはカテゴライズされないこともあった。それらはアヴァンギャルド・ロックや実験音楽、アート・ロックなどの別のジャンルに含まれる。

上記のバンドのほかに、イギリスでは、ソフト・マシーンをはじめとするカンタベリー出身のジャズ・ロック・バンドが体系化したカンタベリー・ロックが登場した。さらに、1960年代から1970年代にかけてドイツで生まれた実験的な音楽を指すクラウトロックもプログレッシブ・ロックの一派とされる。一方、1970年代のアメリカでは、カンサスボストンジャーニーなどが台頭し、アメリカン・プログレ・ハードというジャンルが登場し、ヒット曲を連発した。だが、このジャンルはコーポレート・ロック、産業ロックなどと英米、日本の音楽ジャーナリズム、ロック・ファンから批判された。1970年代後半、パンクニュー・ウェイヴの登場により、ハードロックやプログレなど既存の勢力はパンク勢から激しい攻撃を受けた。その結果、プログレは衰退していった[17]。だが、のちにマリリオンらのネオ・プログレッシブ・ロックが現れ、再度注目されるようになっている。また、プログレッシブ・ロックの分野というよりもヘヴィメタルの分野に分類されるが、1990年代以降はドリーム・シアターなどによるプログレッシブ・メタルと呼ばれる音楽形態も生まれた。

プログレッシブという言葉を日本人が聞くとロックという言葉だけを連想するが、英語圏では「プログレッシブ・カントリー」[18]や「プログレッシブ・ブルーグラス」[19]など、気軽かつ頻繁に使用される。他にも、プログレッシブハウスやプログレッシブトランスというスタイルもクラブ・ミュージックのジャンルに存在する。

地域、サブジャンルと主なアーティスト[編集]

プログレ五大バンドキング・クリムゾンピンク・フロイド、 イエスジェネシスエマーソン・レイク&パーマー(EL&P)イギリスのプログレの五大バンド以外の主なミュージシャン、バンドムーディー・ブルースジェントル・ジャイアントルネッサンスストローブスカーヴド・エアヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーター[20]バークレイ・ジェイムス・ハーヴェスト[21]ダリル・ウェイズ・ウルフザ・ムーブジェイド・ウォリアー[22]ファミリーキャメルグリーンスレイドクワイエット・サンジェスロ・タルホークウインドマイク・オールドフィールドナイスアトミック・ルースターマイティ・ベイビーアフィニティーグリフォンゴドレイ&クレームアラン・パーソンズ・プロジェクト[23]U.K.、ブランドXカンタベリー・ロックの主なバンドソフト・マシーンキャラヴァンゴングハットフィールド・アンド・ザ・ノースナショナル・ヘルスエッグギルガメッシュヘンリー・カウ1960年代後半にカンタベリーで結成されたワイルド・フラワーズを祖とする。複雑な変拍子や即興演奏を多用しジャズ・ロック色が強いものが、カンタベリー派の曲調の一つとされる。チェンバー・ロックの主なバンドサード・イアー・バンドアート・ベアーズ[24]ユニヴェル・ゼロアール・ゾイプレザンアクサク・マブールロック以外のジャンルと結びつきが強いプログレのなかでも、とりわけ室内楽的なアプローチを大きく打ち出したジャンル。プログレッシブ・ロックと言っても、ロックの要素はあまりみられないことも多い。シンフォニック・ロックの主なバンドエニドキーボードや電子楽器を駆使し、プログレッシブ・ロックの壮麗な要素を強調した音像のバンド。エニドは、ほとんどクラシック音楽に聴こえる。多国籍プログレの主なバンドツトム・ヤマシタズ・ゴーイタリアン・プログレの主なバンドPFMイ・プーバンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソオザンナゴブリンニュー・トロルスアレアレ・オルメアルティ・エ・メスティエリオパス・アヴァントラロヴェッショ・デッラ・メダーリャマクソフォーネイル・ヴォーロクエラ・ヴェッキア・ロカンダロカンダ・デッレ・ファーテラッテ・エ・ミエーレイル・バレット・ディ・ブロンゾチェルヴェッロフランスのプログレの主なバンドゴングクリアライトマグマアンジュタイ・フォンアトールエルドンワパスー北欧のプログレの主なバンドアネクドテン(スウェーデン)、サムラ・ママス・マンナ(スウェーデン)、ザ・フラワー・キングス(スウェーデン)、カイパ(スウェーデン)、アングラガルド(スウェーデン)、ウィグワム(フィンランド)東欧のプログレの主なバンドコラージュ(ポーランド)、SBB(ポーランド)、クィダム(ポーランド)、アフター・クライング(ハンガリー)、ソラリス(ハンガリー)、イースト(ハンガリー)ベルリンの壁崩壊、東欧民主化以前は、ソ連製の音楽機材を使用しているバンドが多かった。クラウトロック(ジャーマン・プログレ)の主なミュージシャン、バンドクラフトワークヘルダーリンノイ!タンジェリン・ドリームアモン・デュールIIアシュ・ラ・テンペルカンファウストグル・グルホルガー・シューカイスラップ・ハッピーノヴァリスエロイエデンエンブリオポポル・ヴードイツのプログレで、実験的な音楽性を持つ。電子楽器の導入やミニマルな曲展開を特徴とするバンドも多く、後のテクノ音楽にも影響を与えた。西欧、南欧のプログレの主なバンドフォーカス(オランダ)、スーパーシスター(オランダ)、アース・アンド・ファイアー(オランダ)、トレース(オランダ)、フィンチ(オランダ)、カヤック(オランダ)、アフロディテス・チャイルド(ギリシャ)、サーカス(スイス)、アイランド(スイス)、イーラ・クレイグ(オーストリア)、ユニヴェル・ゼロ(ベルギー)、X-レッグド・サリー(ベルギー)、ゴティック(スペイン)日本のプログレの主なミュージシャン、バンド四人囃子マジカル・パワー・マコファー・イースト・ファミリー・バンドコスモスファクトリーゴダイゴ平沢進ミスターシリウスザバダック金属恵比須是巨人美狂乱スコープノヴェラシェラザードKENSO新●月アストゥーリアスSENSE OF WONDER後藤忠司人間椅子マンドレイクYuka & ChronoshipYBO2ティポグラフィカ高円寺百景ルインズTERU'S SYMPHONIAアウター・リミッツ夢幻 ミダスアイン・ソフALI PROJECTアルフィー北米のプログレの主なバンドラッシュ(カナダ)、クラトゥ(カナダ)、マネイジュ(カナダ)、パヴロフス・ドッグ(アメリカ)、スターキャッスル(アメリカ)、マハヴィシュヌ・オーケストラ(アメリカ)、ハッピー・ザ・マン(アメリカ)、ファイアーバレエ(アメリカ)南米のプログレの主なバンドバカマルテ(ブラジル)、サグラド・コラソン・ダ・テッラ(ブラジル)、クルーシス(アルゼンチン)、アナクルーサ(アルゼンチン)、パブロ・エル・エンテラドール(アルゼンチン)、MIA(アルゼンチン)、バナナ (アルゼンチン) 、Ave Rock (アルゼンチン) 、Rayuela (アルゼンチン)オセアニアのプログレの主なバンドセバスチャン・ハーディー(オーストラリア)、レインボー・シアター(オーストラリア)トラッドフォーク系の主なミュージシャン、バンドジェスロ・タルフループアンソニー・フィリップスニューエイジ系の主なバンドマイク・オールドフィールドヴァンゲリス冨田勲などネオ・プログレッシブ・ロック(ポンプ・ロックとも)の主なバンドマグナムマリリオンペンドラゴンIQアリーナ、イットバイツ1980年代初頭に英国で生まれたロック・バンドの中で、キーボードを多用し1970年代プログレの音楽的要素を多く取り入れたバンドを指す。前衛ロックの主なミュージシャン、バンドフランク・ザッパキャプテン・ビーフハートレジデンツ巻上公一ヒカシュー大友良英演奏技法で変拍子やリズムチェンジ・転調等、曲の複雑性・難解性を追求した。エキセントリック、フリーキーな音楽を演奏。

関連ジャンル[編集]

ズールフランスのマグマ周辺のバンドやミュージシャンによる音楽がこれにあたる。独自の音楽形態を昇華してプログレとして扱われつつもひとつのジャンルに確立されたもの。ジャズ・ロック1970年前後にアメリカのジャズマイルス・デイヴィスやイギリスのギタリスト、ジョン・マクラフリンらが伝統的な手法に縛られないエレクトリック・ジャズというスタイルを追求した。ロックでは英国人のジェフ・ベックなどが、ジャズ・ロックやフュージョンへのアプローチを見せていた。またイギリスのジャズ・ロックでは、イアン・カーニュークリアスマイク・ウェストブルックニール・アードレイジョン・ハイズマンコロシアムなど多くのアーティストがジャズとロックの融合に挑戦していた。(ブライアン・オーガーなどは1967年にはザ・トリニティーを結成していた)ハードロックヘヴィメタルプログレが生まれた1970年代はハードロック・バンドのアルバム中に、プログレの曲が含まれることも多かった。レッド・ツェッペリンの「天国への階段」やユーライア・ヒープの「七月の朝」などが、その代表的な例である。ツェッペリンのジョン・ポール・ジョーンズには、クラシック音楽の素養があった。ジョン・ポール・ジョーンズとジミー・ペイジは、中流階級出身者である。シアトリカル・ロッククイーンミートローフアリス・クーパーなどのドラマ性のある大仰なロック。プログレにカテゴライズされないケースが多いが、プログレ的な要素として語られることがある。なお、プログレ的側面からこのように語られるバンドも普段は別のジャンル名で呼ばれる場合も多い。アメリカン・プログレ・ハードアリーナ・ロック産業ロックカンサスボストンジャーニースティクスTOTOが有名で、コーポレート・ロック、産業ロックとも呼ばれている。米国のバンドが多いが、英国のエイジアスーパートランプも、このジャンルに属する。プログレの難解さ・複雑さはなく、商業主義的なポップ・ロックと言ってよい。プログレッシブ・メタル前述の通りプログレとHR/HMの融合は両者の隆盛期から行われてきたが、特に1980年代中盤にアメリカで結成されたクイーンズライクドリーム・シアターペイン・オヴ・サルヴェイションシンフォニー・エックスフェイツ・ウォーニングらのバンド、及びそのフォロワーに使用されることが多い。ラッシュからの影響も指摘されている。元ドリーム・シアターのマイク・ポートノイはフェイツ・ウォーニングが元祖であると述べている。

主な楽曲[編集]

プログレッシブ・ロックのレコード・レーベル[編集]

w:Category:Progressive rock record labels」も参照


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